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「イニシエーション・ラブ」から読み解く80年代の恋愛事情 [本・コミック]

会社の人に勧められて
「イニシエーション・ラブ」という小説を
読みました。

イニシエーション・ラブ (文春文庫)

イニシエーション・ラブ (文春文庫)

  • 作者: 乾 くるみ
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2007/04/10
  • メディア: 文庫


最後から二行目で、全く違う物語に変貌する、
必ず二回読みたくなる、といううたい文句の
小説です。

確かに、最後の二行目を読んで、自分の目を
疑いましたよ(笑)

まぁ、そのカラクリはともかく、
物語の背景が80年代というのがね、
僕の世代的にはドンピシャで、思わず
自分が学生だった頃を思い出しながら
読んでいました。

携帯電話や、インターネットが存在しない
世界での恋愛は、便利さはないけれど、
コミュニケーションの密度が高かったの
だろうなーって。

想いを伝えるのも、手紙を手渡ししたり、
相手を呼び出したりして、直接伝えなければ
ならないシチュエーションに追い込まれたり
して(笑)

たいてい、ろくに伏線も貼れずに、そんな
行動に出たりするもんだから、告白された
相手も「えっ?」みたいな微妙な感じに
なることも多くて(笑)

思い込みや、勘違いのオンパレードでしたね。

そんなんで、よく彼女ができ、結婚できた
ものだと、不思議になりますよ、ホント。

でも、逆に言えば、今みたいに、SNSで
相手の情報収集が出来なかったり、
ライトな交流が出来ない分だけ、何も
恐れずに、考えなしに自分の想いを
真っ直ぐに伝えることができたのかも
しれないなぁ。

情報や選択肢が増えた分だけ、
影響を受けたり、流されたりもする
わけで。

誰かと比較して、
自分の中の想いを信じられなくなったり
行動してもいないのに、負けた気持ちに
なって、あきらめてしまったり。

「当たって砕けろ」なんて発想は、ないの
かもしれないなぁ。

当たって砕けるのが怖いから、
情報収集、理論武装。

結果、いろいろな事を知っているけど、
経験値がたまらない。

現代の方が、恋愛に発展しずらい世の中
なのかも?とか思ったり。

どうなんでしょうね。

イニシエーション・ラブ (文春文庫)

イニシエーション・ラブ (文春文庫)

  • 作者: 乾 くるみ
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2007/04/10
  • メディア: 文庫



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